1. コンタクトレンズの汚れとキズ
(1)汚れと眼障害
レンズの汚れは眼障害につながります
コンタクトレンズ眼障害の大きな原因の一つはレンズの汚れで、レンズ汚れの主な原因は誤ったレンズケアです。
コンタクトレンズは目に直接触れるため、汚れたレンズが目にトラブルを引き起こすのは当然と言えます。
大切な目を守るために、自分の目とコンタクトレンズに合ったレンズケアを行うようにしましょう。
多施設調査。「コンタクトレンズ障害」糸井素純著(マキノ出版)より引用
レンズ汚れによるトラブル
- レンズの着色、変形、親水性の低下などを引き起こします。
- 汚れがひどければレンズの酸素透過性を低下させる可能性があり、眼の酸素不足の原因になることも考えられます。
- レンズ表面のすべりが悪くなるため、角膜にキズをつけ、点状表層角膜症を生じたり、さらにキズから細菌感染を起こし、細菌性角膜炎や恐ろしい角膜潰瘍につながることがあります。
- レンズ表面の乾燥につながり、ドライアイを悪化、あるいは、誘発させる原因になります。
- 結膜にアレルギー反応を起こし、巨大乳頭結膜炎の原因になります。
汚れたソフトコンタクトレンズ
※タンパク汚れ
汚れたハードコンタクトレンズ
※脂質汚れ
ケア不足でソフトコンタクトレンズに繁殖した真菌(カビ)
コンタクトレンズのキズを防ぐために
誤ったレンズケアは、コンタクトレンズの劣化やキズにもつながります。
特に最近のコンタクトレンズは酸素透過性が高く、素材が非常にデリケートなので注意が必要です。
- コンタクトレンズはレンズケースに保存液を満たし、必ず液中で保存します。
- コンタクトレンズを落とした場合、濡らした指先に付着させ、こすらないように、押しつけないように注意して拾い上げます。
- ハードコンタクトレンズをすすぐ場合、冷たい水を使用すると破損しやすくなるため、冬季はぬるま湯を使用するようにします。
キズの入った
ハードコンタクトレンズ
クラックの入った
ハードコンタクトレンズ