コンタクトレンズの汚れには、外部からの汚れと目の分泌物による汚れがあります。コンタクトレンズのケアを正しく行うために、ここではコンタクトレンズの汚れの種類とその特徴を紹介します。
コンタクトレンズへの外部からの汚れには、化粧品、手指の汚れ、タバコの煙、空気中のゴミなどがあります。近年、とくに化粧品による汚れが問題になっています。
外部汚れによるハードコンタクトレンズの汚れ
外部汚れによるソフトコンタクトレンズの汚れ
涙腺やマイボーム腺1)、また角膜・結膜(まぶたの裏と眼球の表面を覆う膜)からの分泌物に含まれるタンパク質、脂質、無機物などがコンタクトレンズに付着してレンズの汚れになります。特にアレルギー性結膜炎の症状の強い人、ドライアイが強い人は、分泌物が多く、レンズが汚れやすくなります。
1)マイボーム腺:まぶたの縁にある特殊な皮脂腺の一つで、目の涙液膜の蒸発を防ぎ、涙が頬にこぼれ落ちるのを防止し、閉じたまぶた内を気密にする働きを持つ油性物質(皮脂)の供給をつかさどる。
目の分泌物によるハードコンタクトレンズの汚れ
目の分泌物によるハードコンタクトレンズの汚れ
季節や環境の変化によって目の状態も変化するため、目の分泌物の質や量も変わり、レンズ汚れの度合いにも影響します。
近年、化粧品がコンタクトレンズの汚れの大きな原因になっています。コンタクトレンズに化粧品がつくと、つけ心地の悪化、レンズの曇りや目の異物感、かすみの原因になるばかりでなく、汚れにより目にキズがつくこともあります。特に油を多く含むファンデーションやハンドクリームが付くとコンタクトレンズはたちまち曇ってしまいます。中でも最近流行の「落ちない、くずれない」といったUVファンデーションは、コンタクトレンズについても非常に落ちにくく、コンタクトレンズのケアの大きな障害になっています。(→こすり洗いの必要性)