2. ケアの基礎知識

(3)こすり洗いの必要性

こすり洗い

ハードおよびソフトコンタクトレンズともに、こすり洗いは欠かせないレンズケアのステップです。指先でコンタクトレンズをこすることにより、目の分泌物であるタンパク質や脂質を落とし、また微生物も1000分の1程度に減らすことができます。こすり洗いは、つけおき洗浄よりも強力な洗浄方法です。
「こすり洗い不要」と表記したつけおき洗浄製品も出ていますが、実際にはこすり洗いを併用しないと洗浄効果は著しく落ちるので注意が必要です。とくに、ソフトコンタクトレンズの場合は、こすり洗いをすることで洗浄効果も消毒効果も発揮されます。どの洗浄方法を行う場合にも必ずこすり洗いを併用してください。

≪洗浄方法別 洗浄力の比較≫

こすり洗い(研磨剤入り※/研磨剤なし/洗浄保存液)と、つけおき洗浄(2液タイプ/1液タイプ)の洗浄力を見るため、汚れが目に見えやすいハードコンタクトレンズを用い、タンパク質および最近問題になっている「落ちにくいくずれない化粧品」といったUVファンデーションに対する洗浄効果を比較した例を紹介します。

※ただし、ソフトコンタクトレンズにはほとんどの研磨剤入り洗浄液は使用できないので、ご注意をしてください。

タンパク質に対する洗浄効果
タンパク質に対する洗浄効果
UVファンデーションに対する洗浄効果
UVファンデーションに対する洗浄効果

このようにレンズケアの方法や種類によって汚れの落ち方は大きく違います。この比較から、洗浄効果が最も優れているのは、研磨剤入り洗浄液による「こすり洗い」であることが分かります。しかし、表面処理をしたガス透過性ハードコンタクトレンズでは、研磨剤によって表面の性能が損なわれるため、研磨剤を含まない洗浄液によるこすり洗いが最も効果的な洗浄方法といえます。ソフトコンタクトレンズにも各素材に応じた適正なこすり洗いの方法があります。大切なのは自分のレンズの特性や汚れの程度に最も適したレンズケアを行うことです。